「食べて語ろう会」って?

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昭和57年、中本忠子が保護司として担当した少年が「シンナーを吸うと、おなかが減ってることを忘れられる」と言ったので、少年にご飯を食べさせました。この少年は自分のようにお腹をすかせている友達を連れて来て、その友達がまた別の友達と来るようになりました。

平成16年からは広島市中央公民館でも月に2回(第1・第3日曜日)に活動しています。スタッフは保護司、更生保護女性会員、地域の方たちです。少年たちも手伝います。平成27年8月にNPO法人「食べて語ろう会」を設立して、中本忠子は現在もほぼ毎日食事を提供し、弁当を持たせることを行なっています。中本は、子どもたちから「ばっちゃん」と慕われ、ある雑誌社は「広島のマザーテレサ」と名付けました。

「食べて語ろう会」の支援を必要とする子どもたちは、保護者が何日も不在、親の暴力等により家庭に居場所がない、水道・ガス・電気が止まっている、といった状況にあります。万引きやカツアゲをするよりほかには生きていく方法を知りません。
手を差し伸べないままだと、子どもたちの非行はエスカレートし、子ども自身はそのような生活を当たり前に感じるようになります。
幼いころからそうした生活を送っている子供たちに少しでも手を差し伸べることによって、万引きなどの犯罪をしなくてもいい生活を取り戻せるよう手助けをしています。

こうした事情を抱える子どもたちは、毎日の食事すら摂れないために、中央公民館での月に2回の活動だけでは足りません。平成28年からは日本財団のご支援により、新たな拠点として「基町の家」を開設しました。ほぼ毎日10人程度の青少年たちが来ています。

また、子供たちの親も支援を必要としています。料理や掃除などの家事をしたことがない、子供とどのように接したらいいかわからない親たちに、きちんとした生活習慣を教えることも支援の一つです。